2011年3月14日

生活のための飲料水の担当者が知っておきたい8つのこと

水の確保提供は被災者支援のトッププライオリティ-です。

1.  水質に配慮しつつ量の確保を優先します

2.  災害発生後数日の一人当たりの必要水量は水5-7L/日ですが、できるだけ早期に一人当たり15-20L/日の水を確保します。

3.  水が不足する状況では給水車からの水は飲用水として優先利用し、生活用水としては自然水源の利用を考慮しましょう

4.  理想の自然水源は湧き水ですが雨水も比較的清潔です。海水も飲用以外にはほとんどすべての用途に使用可です(ただし津波注意報が解除されていることが利用の前提になるでしょう)。一方、河川・池・湖・貯水池などの水質が飲用に耐えることはめったにありません(飲用不可)。

5.  どうしても飲用水が不足する場合、自然水源(湧き水か雨水が理想)を飲用水として利用することになりますが、この場合、浄化(不純物を取り除くくこと)と殺菌の処理が必要になります。(濁り水・不透明な水は基本的に飲用に耐えません。浄化が必要です。)

6.  浄化の最も簡単な方法は容器・タンクに貯水して上澄みを得ることです。混濁の程度によりますが、12-24時間貯水しておくだけでも水質は大幅に改善します。

7.  殺菌処理として最も簡易かつ有効な方法は煮沸(1分程)です。

8.  入手可能であれば浄水殺菌剤(塩素やヨード)を利用しましょう(自治体で備蓄されている場合があります)。

給水システムの安全性を最も脅かすのは糞便による汚染です。トイレの管理を同時に進めましょう(他項:避難所のトイレに関する基準参照)。


参考文献: UNHCR緊急対応ハンドブック等
産業医科大学公衆衛生学 久保達彦

0 件のコメント:

コメントを投稿