2011年3月14日

がれきの焼却をする際に自分の身を守る5つのポイント

がれきの処理方法の一つとして、焼却する方法がありますが、作業する人の健康と安全の観点からは、あまり推奨されません。火傷やけがだけでなく、煙に含まれる有害物質(一酸化炭素、燃えることで発生する物質など)が目や呼吸器に影響します。がれきの焼却の際には行政の指示に従い、専門家の監督の下で行います。

1.影響を最小限にするために事前に準備をします。
 地域の消防団や自治体などと連携して、事前にいつどこで焼却作業が行われるか告知します。天気予報を確認し、適した天候の下で実施します。

2.作業者は煙を吸わないようにするために風上や監督できる範囲の離れた場所にいます。
 作業者は風上にいるようにします。しかし、風向きも変りますので、少し離れて火の監視が可能なところにいるようにします。なお、室内で燃やすと一酸化炭素中毒になるので絶対に行いません。

3.暑さ対策、熱中症対策を行います。
 燃やすことによって周囲の温度があがります。熱中症の原因にもなるので、
休憩時間を十分に設けて、水分を取り、また無理のない作業計画をたてます。やけどをすることも想定し、すぐに冷やすための清潔な水も確保します。(暑さ対策P○○)

4.適切な保護具を使用します。
 煙から目を防護するために保護眼鏡を着用します。高温な物や、鋭利な破片を扱う際には耐熱性、耐刃性を有する手袋を着用します。重機などを用いる際には耳栓を使用します。なお、防じんマスクは、ホコリに対するもので、焼却で生じる有害物質には有効ではありません。化学物質用の防護具をして近づくのではなく、なるべく燃えているところに近づかないようにします。

5.次のものは燃やさず、別の処理方法を検討しましょう。
 自動車/電池、農薬缶、自動車用オイル、燃料、塗料用シンナー、圧縮ガス容器、家庭用白物家電(冷蔵庫、洗濯乾燥機、ストーブ)、アスベスト(こけら板、壁板、断熱材)を含む物質、電化製品(テレビ、ラジオ、ステレオ、カメラ、ビデオ、コンピュータ、電子レンジ)、タイヤ、家庭ごみ、防腐処理された木材など

参考:米国CDC.Guidance on Health and Safety Issues Among Clean-Up Workers Involved with Handling and Burning Hurricane Debris
担当:末廣有希子、松井亜樹、和田耕治

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